マルコンのベルリン・フィル・デビュー!ベルリン・フィルのソリストが多数登場
古楽演奏のスペシャリスト、アンドレア・マルコンがベルリン・フィル・デビューを飾りました。オール・ヴィヴァルディのプログラムで、演目はドレスデン宮廷楽団との交流から生まれた複数楽器のための協奏曲。そして、合唱作品の傑作、ソプラノとアルトの輝かしいソロを持つ《グローリア》です。当団の名手たちによるソロはもちろん、モダン・オーケストラにおけるピリオド奏法にもご注目ください。
ヴァイオリンのヴィルトゥオーゾ、実験的野心に満ちた作曲家、そしてイタリアのオペラ興行主として、存命中より高い評価を得ていたヴィヴァルディですが、1716年、自作を外国にも広める機会が巡ってきます。ザクセンの選帝候フリードリヒ・アウグスト2世が、自身の宮廷楽団を引き連れてヴェネツィアを訪れ、音楽家たちの間で交流が生まれたのです。
宮廷楽団のコンサートマスターだったヨハン・ゲオルク・ピゼンデルは、ヴィヴァルディと出会った後、その作品をドレスデンをはじめ欧州中で演奏しました。その例が、ヴァイオリン、チェロ、2本のオーボエ、2本のホルン、ファゴット、弦楽と通奏低音のための協奏曲 RV 569やヴァイオリン、オーボエ、2本のリコーダー、2本のオーボエ、ファゴット、弦楽と通奏低音のための協奏曲 RV 576です。これらの作品は、ドレスデンの宮廷のために書かれたもので、コレッリの色彩豊かな合奏協奏曲を洗練させたものでした。
ヴィヴァルディは協奏曲作品で有名ですが、他の分野でも音楽的変革をもたらしています。それは1930年代後半になって知られるようになりますが、この時期それまで忘れ去られていた声楽作品の多くが、再発見されたのでした。ピエタ慈善院のために作曲され、ソプラノとアルトの輝かしいソロを持つ《グローリア》は、彼の合唱作品のなかでも傑作と呼べるものでしょう。
古楽演奏のスペシャリスト、アンドレア・マルコンが、当演奏会でベルリン・フィル・デビューを飾りました。当団の名手たちによるソロはもちろん、モダン・オーケストラにおけるピリオド奏法にもご注目ください。
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