スクロヴァチェフスキがベルリン・フィルに登場
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキがベルリン・フィルに客演しました。彼は80年代にすでにベルリン・フィルを指揮していますが、この時が約20年ぶりの登場となりました。ブルックナー指揮者として高い評価を得ているスクロヴァチェフスキが、交響曲第3番を指揮します。前半はハルトマンの「ジロドゥの『ソドムとゴモラ』による情景」。マティアス・ゲルネがバリトンのソロを務めています。
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキがベルリン・フィルに客演しました。彼は80年代にすでにベルリン・フィルを指揮していますが、この時が約20年ぶりの登場となりました。ブルックナー指揮者として高い評価を得ているスクロヴァチェフスキが、交響曲第3番を指揮します。
ブルックナーはワーグナーを賛美しており、1873年に交響曲第2番か第3番を、彼に献呈することを申し出ました。出会いはお酒も入った楽しいものでしたが、ブルックナーは帰宅後、ワーグナーがどの作品を選んだかを失念してしまいました。手紙のやりとりによって第3番であることが判明しましたが、それも不思議ではありません。なぜなら第3番は、ワーグナーの作品の引用に溢れているからです。しかしブルックナーは、その後16年にわたってこの作品を改作し続けます。結果として、本来の引用はほとんど姿を消すことになりました。現在では最終版(1889年版)が演奏されることが多く、このコンサートでも当ヴァージョンが使用されています。
一方コンサート前半では、カール・アマデウス・ハルトマンの朗誦風のソロ作品、ジロドゥの『ソドムとゴモラ』による情景が取り上げられます。ソロは、ベルリン・フィルでもおなじみのマティアス・ゲルネ。オペラと交響曲の間をさまよう秘曲の作風を、ぜひお楽しみください。
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