ラニクルズがメシアン、ドビュッシー、デュリュフレを指揮
ベルリン・ドイツ・オペラの音楽監督を務めるドナルド・ラニクルズが客演しました。ベルリン・フィルとはこれまでブリテン、ベルリオーズ、ブラームスのレクイエムなどで優れた解釈を聴かせてきた彼が指揮するのは、20世紀フランスの作曲家デュリュフレの代表作であるレクイエム。このほか、メシアンとドビュッシーの色彩的な初期作品を取り上げています。幻想的な雰囲気に魅了される演奏会です。
ベルリン・ドイツ・オペラの音楽監督を務めるドナルド・ラニクルズが客演しました。2003年以来、ベルリン・フィルの指揮台に定期的に立ってきたラニクルズは、これまでブリテン、ベルリオーズ、ブラームスのレクイエムなどで優れた解釈を聴かせてきました。今回のメインの演目は、20世紀フランスの作曲家であり、著名なオルガニストだったモーリス・デュリュフレのレクイエム。デュリュフレの代表作であるこの曲の特徴はグレゴリオ聖歌からの引用が多く見られることで、作曲家はそれを繊細な響きで包み込みました。古風でありながら、清らかで慰めに満ちたこの音楽は、グレゴリオ聖歌のみならず、フランス印象派の伝統にも根ざしていることは明らかです。
当コンサートの幕開けを飾るのは、デュリュフレの同時代人であるオリヴィエ・メシアンの初期の管弦楽作品「賛歌」。デュリュフレ同様、メシアンもオルガニストであり、教会やミサ、信仰心といったものが彼の作品に強い影響を及ぼしました。この「賛歌」は荘厳な性格を持ち、色彩の豊かさと密度の濃い響きで際立っています。もう1曲は、ドビュッシーのやはり初期作品、《選ばれし乙女》。ロセッティの詩によるこのカンタータは、ワーグナーの影響下にありながらも、ドビュッシーの作曲の独創性がすでに顔をのぞかせています。フランスを代表する3人の作曲家の個性豊かな音楽を、サイモン・ハルシー率いるベルリン放送合唱団の共演でお楽しみください。
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