ベルリン・ムジークフェスト:ジョン・アダムズが自作の《シェヘラザード2》を指揮

ジョン・アダムズが、ベルリン・ムジークフェストの枠でベルリン・フィルに客演しました。彼は2016/17年シーズンのアーティスト・イン・レジデンスでもありますが、ここではオーケストラを初めて指揮し、それが他ならぬベルリン・フィルとの共演となっています。演奏されたのは、有名な《和声学》とヴァイオリン協奏曲《シェヘラザード2》。独奏は、リーラ・ジョゼフォヴィッツが務めています。

現代アメリカを代表する作曲家、ジョン・アダムズが、ベルリン・ムジークフェストの枠でベルリン・フィルに客演しました。彼は2016/17年シーズンのアーティスト・イン・レジデンスでもありますが、ここでは、何と指揮者としてのデビューを飾っています。最初に演奏されるのは、1985年に初演された《和声学》。「サンフランシスコ湾の大きなコンテナ船が、宇宙船のように空に向かって飛んで行く」というアダムズ自身が見た夢から啓発されて書かれた作品で、冒頭ではホ短調の和音が祝砲のように繰り返し鳴らされます。

休憩の後のメイン演目は、ヴァイオリン協奏曲《シェヘラザード2》。これはアダムズがパリのアラブ世界研究所に展示された《千夜一夜物語》の展覧会、特にシェヘラザードの像にインスピレーションを受けて書かれた作品です。「この物語の多くに見られる、女性への当たり前のような暴力から、私は今の時代毎日のように接するニュース映像について熟慮するようになった。それで独奏ヴァイオリンを主人公にした劇的交響曲を作曲するというアイデアが生まれた」とアダムズは語ります。この作品では具体的な物語が描かれているわけではありませんが、暴力や抑圧を非難する彼のメッセージが込められています。宗教の狂信者に追われ、裁判にかけられるシェヘラザードは、フィナーレでついに自由を見出すことになります。2015年の初演者であるリーラ・ジョゼフォヴィッツが独奏を務めています。

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ジョン・アダムズ
リーラ・ジョゼフォヴィッツ

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アーティスト

ジョン・アダムズ 作曲, 指揮
リーラ・ジョゼフォヴィッツ ヴァイオリン

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