マーク・パドモア
テノールもともとはクラリネット奏者、ピアニストとしての音楽教育を受けたテノールのマーク・パドモアは、現代最高のリート歌手、コンサート歌手の一人である。
歌劇場での出演は稀だが、モーツァルトやブリテンなどの作品で深い印象を残している。サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルとのマタイとヨハネの両受難曲では福音史家を務め、ベルリン、ザルツブルク、ニューヨークでの公演に出演した。2017/18年にはベルリン・フィルのアーティスト・イン・レジデンスとして、ハイドンとシューマンのオラトリオからリーダーアーベント、室内アンサンブルとのコンサートまで幅広く出演した。パドモアはこれまでハリソン・バートウィッスル、マーク=アンソニー・タネジ、トーマス・ラルヒャーといた作曲家に作品を捧げられた。ピアニストのポール・ルイスやクリスティアン・ベズイデンホウトらと定期的に共演し、古典派やドイツ・ロマン派の歌曲集で卓越した解釈を聴かせている。