インタビュー
クラウディオ・アバド、マウリツィオ・ポリーニ、アンナ・プロハスカ(聞き手:サラ・ウィリス) アバドがポリーニと共演、メインはマーラーの交響曲第10番より〈アダージョ〉
クラウディオ・アバドがベルリン・フィルの首席指揮者を退任した後、恒例となっていた5月のアバドの凱旋コンサートです。毎年趣向を凝らしたプログラミングが話題でしたが、この演奏会はポリーニとの共演が目玉となりました。ベルクの《ルル》組曲(ソプラノ独唱:アンナ・プロハスカ)とマーラーの交響曲第10番は久々の取り組みとなり、円熟の表現を聴くことができます。
クラウディオ・アバドがベルリン・フィルの首席指揮者を退任した後、恒例となっていた5月のアバドの凱旋コンサートです。毎年趣向を凝らしたプログラミングが話題でしたが、この演奏会はポリーニとの共演が目玉となりました。両者は青年時代から共演を重ね、お互いのキャリアに影響を与え続けてきた間柄。ベルリン・フィルでも、数限りないコンサートを行ない、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全集も録音しています。しかし今回取り上げるモーツァルトの「ピアノ協奏曲第17番」は、意外にもベルリン・フィルでは初めての演目となります。
アバドにとって初めての曲目と言えば、マーラーの「交響曲第10番」もベルリン・フィルではデビューとなります。彼はマーラー指揮者として名声を博し、当団でほぼすべての交響曲を取り上げてきました。しかしこの作品だけは例外で、今回ようやく円環が閉じました。
一方、《ルル》組曲は、マーラーを賛美したベルク晩年のオペラからの抜粋。作品の中核となる音列は、ルル役のソプラノによって歌われますが、今回登場するプロハスカは、ベルリン国立歌劇場の若手スター。彼女は、超絶高音がきらめくモーツァルトのコンサート・アリア《あなたに明かしたい、おお神よ》でも、美声を聴かせます。
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
クラウディオ・アバド
アンナ・プロハスカ
マウリツィオ・ポリーニ
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