ガッティが17年ぶりにベルリン・フィルに登場

ロイヤル・コンセルトヘボウ管の次期首席指揮者ダニエーレ・ガッティが、実に17年ぶりにベルリン・フィルの指揮台に登場しました。ブラームス、ワーグナー、ベルクの演目が並ぶ今回の公演では、ロマン派から現代につながる音楽史の道のりをたどっています。バイロイト音楽祭でも度々指揮をしてきたガッティだけに、《神々のたそがれ》からの抜粋では彼のオペラ指揮者としての手腕も発揮。豊麗な色彩感、そして彼ならではの濃厚な独創性に溢れた音響美をお楽しみください。

アルノルト・シェーンベルクは、ヨハネス・ブラームスの作曲技法の根本には「発展的変奏の原理」があると考え、その革新性を高く評価しました。ブラームスが1873年に書いた、いわゆる「ハイドンの主題による変奏曲」は、実際は出所不明のコラールに基づいた作品です。その3年後に初演される交響曲第1番の先駆と見なすことができるでしょうし、それはまた同時に、1884年から85年にかけて作曲され、パッサカリアの終楽章を持つ彼の最後の第4交響曲へともつながっていきます。

ブラームスとは対照的に楽劇の道を切り開いたのがリヒャルト・ワーグナーでした。ダニエーレ・ガッティが久々にベルリン・フィルの指揮台に立った今回の公演では、1876年の第1回バイロイト音楽祭で初演された《神々のたそがれ》から管弦楽版の抜粋をお届けします。バイロイト音楽祭でも度々指揮をしてきたガッティだけに、ここではオペラ指揮者としての手腕も発揮されています。もう1つの演目、アルバン・ベルクの「管弦楽のための3つの小品」は、第一次世界大戦の勃発直前に着手され、1923年にアントン・ヴェーベルン指揮ベルリン・フィルによって初演されたもの。師のシェーンベルクに捧げられたこの作品は、ブラームス的な厳格な作曲技法とワーグナーの精巧な管弦楽法の両方を兼ね備えていますが、同時に音楽史の新しい時代への出発点ともなりました。 

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ダニエーレ・ガッティ

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アーティスト

ダニエーレ・ガッティ 指揮
リヒャルト・ワーグナー 作曲
ヨハネス・ブラームス 作曲
アルバン・ベルク 作曲

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