ソヒエフがムソルグスキーの《展覧会の絵》を指揮
トゥールーズ・キャピトル国立管、ボリショイ劇場の音楽監督、トゥガン・ソヒエフは、ベルリン・フィルにも頻繁に客演していますが、今回はロシア人作曲家の古典派への関連を意識したプログラム。プロコフィエフは、その「交響曲第1番」をウィーン古典派のスタイルをもとに作曲しました。イェフィム・ブロンフマンが弾くのは、その典型とも言えるベートーヴェンの「ピアノ協奏曲第3番」です。後半で演奏されたムソルグスキーの傑作《展覧会の絵》は、ラヴェルによる有名な編曲版によるもの。フランスのオケでも活躍するソヒエフの手腕は冴え渡り、フィナーレの〈キエフの大門〉では圧倒的なクライマックスが築かれています。
トゥールーズ・キャピトル国立管、ボリショイ劇場の音楽監督を務めるトゥガン・ソヒエフが客演します。ベルリン・フィルにも頻繁に客演している彼ですが、今回はロシア人作曲家の古典派への関連を意識したプログラムによるもの。プロコフィエフは、その「交響曲第1番」をウィーン古典派のスタイルをもとに作曲しました。イェフィム・ブロンフマンが弾くのは、その典型とも言えるベートーヴェンの「ピアノ協奏曲第3番」。ハ短調によるこの協奏曲はベートーヴェンらしい悲劇性に満ち、作曲当時より高い評価を得ていました。1805年4月10日の『一般音楽新聞』では、「数年前に天才的な巨匠によって書かれたこの協奏曲は、彼の作品の中でももっとも優れたもの1つに数えられる」と賞賛されました。
後半はムソルグスキーの《展覧会の絵》。ムソルグスキーが友人の画家・建築家ハルトマンの作品に霊感を得て書いたこの作品は、本来ピアノ作品ですが、様々な指揮者や作曲家が管弦楽化を試みています。その中でもっとも有名なのが、1922年に指揮者のセルゲイ・クーセヴィツキーの依頼によりモーリス・ラヴェルが編曲した版でしょう。フランスのオケでも活躍するソヒエフの手腕は冴え渡り、フィナーレでは圧倒的なクライマックスが築かれています。
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