インタビュー
イザベル・ファウスト、エトヴェシュのヴァイオリン協奏曲第3番について語る エトヴェシュが新作のヴァイオリン協奏曲を自ら指揮、独奏はファウスト
ペーター・エトヴェシュ指揮のコンサートは野心とコントラストに富んでいます。エトヴェシュの自作であるヴァイオリン協奏曲第3番《アルハンブラ》は、スペイン・グラナダにある有名な城塞を音楽的なモチーフに取った作品(ソリストはイザベル・ファウスト)。この風通しのいい地中海世界に対して、ヴァレーズの《アメリカ》では1920年代のニューヨークの喧騒が描かれています。もう一つのクセナキス《シャール》は、不可思議でエキセントリックさが際立つ野心作です。
ヴァイオリニストのイザベル・ファウストは、これまでベルリン・フィルとベートーヴェン、シューマン、ベルクという古典派からロマン派、近代に至るまでの協奏曲を共演し、成功を収めてきました。その彼女が、ペーター・エトヴェシュ作の同時代作品に挑みました。今回がドイツ初演となったヴァイオリン協奏曲第3番《アルハンブラ》は、スペイン・グラナダにある有名な城塞を音楽的なモチーフに取った作品です。この風通しのいい地中海世界に、1920年代のニューヨークの喧騒を描いたヴァレーズ《アメリカ》と、弦楽合奏のためのクセナキス《シャール》が対置されます。「ほとんど静寂に近い弱音からフィナーレにおけるフォルティッシモの音の花火まで、ベルリン・フィルが規律と情熱をもって音楽を展開する様は圧巻だった」(『デア・ターゲスシュピーゲル』紙)。エトヴェシュ指揮による、野心とコントラストに富んだプログラムをお聴きください。
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ペーテル・エトヴェシュ
イザベル・ファウスト
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