インタビュー
サー・サイモン・ラトル、マーラーの交響曲を語る(第1部) ラトルのマーラー「交響曲第4番」。ソロはCh・シェーファー
ラトルのマーラー・ツィクルスもすでに「交響曲第4番」に到達しましたが、この演奏会ではストラヴィンスキーの《ミューズの神を率いるアポロ》との組み合わせで演奏されました。両曲とも、古典主義的なシンプルさを示す作品であり、ラトルのプログラミングが光ります。マーラーのソプラノ・ソロは、ドイツを代表するリリック・ソプラノのクリスティーネ・シェーファーが務めます。
ラトルのマーラー・ツィクルスもすでに「交響曲第4番」に到達しましたが、この演奏会ではストラヴィンスキーの《ミューズの神を率いるアポロ》との組み合わせで演奏されました。両曲とも、古典主義的なシンプルさを示す作品であり、ラトルのプログラミングが光ります。
マーラーは第3交響曲で、100分にわたる音の伽藍を築き上げましたが、ここでは比較的小規模な編成で、60分ほどの作品にまとめています。終楽章はソプラノ・ソロによる民謡風の愛らしい歌曲ですが、牧歌の背後には、マーラー特有のアイロニーが隠されていると言われます。この演奏会では、ドイツを代表するリリック・ソプラノ、クリスティーネ・シェーファーがソロを務めます。
また《ミューズの神を率いるアポロ》も、《春の祭典》で音楽界を揺るがしたストラヴィンスキーが、一転して17世紀フランスの音楽に依拠して書いた作品です。ほとんど静謐ともいえるバランス感覚を示しており、その審美性はカメレオン・コンポーザーの面目躍如と言えるでしょう。
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
クリスティーネ・シェーファー
サー・サイモン・ラトル
クリスティーネ・シェーファー
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