バレンボイムがエルガーの《ゲロンティアスの夢》に挑戦!
ベルリン国立歌劇場の音楽総監督ダニエル・バレンボイムは、ベルリン・フィルにも頻繁に客演しています。今回の演奏会では、イギリスの作曲家エドワード・エルガーのオラトリオ《ゲロンティアスの夢》が取り上げられました。エルガーが43歳の時の1900年に完成したこの作品は、死への恐れと神による魂の救済を、カトリック教徒として熱烈な信仰の力でまとめ上げた大作です。
ベルリン国立歌劇場の音楽総監督ダニエル・バレンボイムは、ベルリン・フィルにも頻繁に客演しています。今回の演奏会では、イギリスの作曲家エドワード・エルガーのオラトリオ《ゲロンティアスの夢》が取り上げられました。
《ゲロンティアスの夢》は、エルガーが43歳の時の1900年に完成。死への恐れと神による魂の救済を、カトリック教徒として熱烈な信仰の力でまとめ上げた大作です。イギリスでは今日、ヘンデルの《メサイア》、メンデルスゾーンの《エリア》と並んで、3大オラトリオのひとつとされています。
ソリストには、スウェーデン生まれでCD録音も多いアンナ・ラーソン(メゾソプラノ)、イギリス出身でワーグナーを得意とするイアン・ストーレイ(テノール)、韓国のユン・クヮンチュル(バス)と、現在ヨーロッパの第一線で活躍している歌手が勢揃いします。サイモン・ハルシーが指揮するベルリン放送合唱団のコーラスも、聴き逃せません。
この作品は、間近にせまった死と天上の幸福が主要テーマであることから、死との闘いを描いた、R・シュトラウスの《死と変容》と比較されることがあります。また《パルシファル》など、エルガーが敬愛していたワーグナーからの影響も指摘されています。イギリス外のヨーロッパ諸国では、上演に接したR・シュトラウスが作品の価値を真っ先に認め、「イギリスで最初の進歩的な作曲家」と賞賛しました。
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