ラトルがラッヘンマンの《タブロー》とマーラーの《復活》を指揮
1935年生まれのラッヘンマンは、現代ドイツを代表する作曲家のひとり。オーケストラのための《タブロー》は、音の生成と消滅、ノイズとフォルムの間を揺れ動く作品で、1989年に初演されました。後半は、ラトルが強い思い入れを持つマーラーの交響曲第2番《復活》です。ベルリン・フィルの演奏能力が十全に発揮され、このオケを聴く醍醐味に満たされます。ソリストのロイヤルとコジェナーは、2010年のベルリン・フィルとのライブ録音でも起用されており、今回も息の合った共演を展開しています。
サー・サイモン・ラトルが、ヘルムート・ラッヘンマンとグスタフ・マーラーの代表作を指揮しました。1935年生まれのラッヘンマンは、現代ドイツを代表する作曲家のひとりです。今回演奏されているオーケストラのための《タブロー》は、音の生成と消滅、ノイズとフォルムの間を揺れ動く作品で、1989年に初演されました。ラトルはマーラーとラッヘンマンの音楽の親和性に注目し、2011年11月のベルリン・フィル定期において初めてこの2人の作曲家を並べて演奏しました。今回は《タブロー》とマーラーの交響曲第2番《復活》のカップリングで、この2人の作曲家の解釈上の対話を深めます。マーラーはかつて自分の音楽について「こん棒で床に叩きつけられたかと思うと、次の瞬間には天使の翼の高さにまで引き上げられる」と記しましたが、その表現の振幅の激しさはラッヘンマンの音楽にも当てはまるところがあります。
後半のマーラーの《復活》は、言うまでもなくラトルの十八番の演目。彼自身「指揮者になりたいと思ったのは、12歳の時に同曲に出会ったことがきっかけなのです」と語っているほど、この作品に対しての思い入れは強く、バーミンガム市響時代からキャリアの節目で取り上げてきました。ソリストのケイト・ロイヤルとマグダレーナ・コジェナーは、2010年のベルリン・フィルとのライブ録音でも起用されており、今回も息の合った共演を展開しています。
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