インタビュー
サー・サイモン・ラトル、ベルリン・フィルの2011/12年シーズンを語る ラトルのマーラー「第6」
ラトルは1987年11月のベルリン・フィル・デビューでマーラーの「第6交響曲」を指揮しました。それ以降は、2005年にウィーン・フィルとベルリン・フィルの初共演の際に指揮したきり。つまり、彼にとって非常に重要な機会で取り上げてきた作品ですが、作曲したマーラー自身にとっても大きな転機となった曲といえるでしょう。コンサート前半では、マーラーの「第6」と関係の深い、ベルクの「管弦楽のための3つの小品」が演奏されています。
ラトルは1987年11月のベルリン・フィル・デビューでマーラーの「第6交響曲」を指揮しました。それ以降は、2005年にウィーン・フィルとベルリン・フィルの初共演の際に指揮したきり。つまり、彼にとって非常に重要な機会で取り上げてきた作品ですが、作曲したマーラー自身にとっても大きな転機となった曲といえるでしょう。
マーラーは交響曲第6番で伝統的な4楽章形式を取り、調性的にもイ短調で開始し終結するなど、それまでの作曲形式に比べて古典的な傾向を示しています。しかし音楽的には、過去の交響曲にはなかった激しい表現を行い、また特殊な打楽器を積極的に取り入れています。とりわけ終楽章では、ハンマーを打ち鳴らすという常識では考えられない表現手段を取り、初演では聴衆を当惑させました。
当晩は、ベルクの「管弦楽のための3つの小品」で開始されますが、この作品は、まさにマーラーの「第6」の衝撃により生まれた作品といえるでしょう。ラトルは、「この作品は、明らかに交響曲第6番の子供です。ジョン・アダムスは、『マーラー第6をゴミのプレス機に入れて凝縮させ、コンパクトにした作品』と呼んでいます」と語っています。
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
サー・サイモン・ラトル
© 2011 Berlin Phil Media GmbH
関連インタビュー