バーデン=バーデン・イースター音楽祭:ラトルがガベッタと共演!
2014年バーデン=バーデン・イースター音楽祭より、ラトル指揮のベルリン・フィル演奏会が中継されました。エルガーのチェロ協奏曲でソロを弾くのは、この演奏会でベルリン・フィル・デビューを飾ったソル・ガベッタ。演奏会後半では、2013年の日本公演で大評判となったストラヴィンスキー《春の祭典》が演奏されています。プログラムの冒頭にリゲティの《アトモスフェール》とワーグナーの《ローエングリン》第1幕への前奏曲を続けて演奏しているのもラトルならではの試みです。
2014年バーデン=バーデン・イースター音楽祭から、サー・サイモン・ラトル指揮の演奏会が生中継されました。
注目は、ソル・ガベッタのベルリン・フィル・デビュー。ガベッタは、ドイツで特に高い人気を博していますが、これまでベルリン・フィルでは演奏したことがありませんでした。彼女はバーデン・バーデンの後、5月の定期演奏会にも登場し、マルティヌーの「チェロ協奏曲第1番」を演奏しました。
バーデン・バーデンでのエルガーのコンチェルトは、ジャクリーヌ・デュプレの伝説的名演以来、女性チェリストが好んで取り上げる作品ですが、ガベッタの録音したCDも、既に高く評価されています。
プログラムの冒頭に演奏されるリゲティとワーグナーは、ラトルによれば「神秘的な雰囲気」を音化したもの。リゲティにはほとんど和声、旋律がなく、いわば空間のなかに浮遊するような作品ですが、ラトルは「ワーグナーのイ長調の和声が続けて演奏された時、聴き手にショックを与えるだろう」と語っています。
ストラヴィンキーの《春の祭典》は、ラトル&ベルリン・フィルのいわば名刺代わり。2013年来日公演での演奏も記憶に新しい作品です。
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