ラトルとコジェナーが、マーラー、ドヴォルザーク、ラヴェルで共演
サー・サイモン・ラトルが、プライベートの伴侶であるマグダレーナ・コジェナーと共演し、マーラー、ドヴォルザーク、ラヴェルの歌曲を演奏しました。マーラーのリュッケルト歌曲集は、メゾソプラノにとって重要なレパートリーのひとつ。一方ドヴォルザークの《聖書の歌》は彼女の故郷チェコの作品です。またラヴェルの《シェヘラザード》は、彼女の十八番。クリスタルに輝くナチュラル・ヴォイスに魅了されます。
サー・サイモン・ラトルが、プライベートの伴侶であるマグダレーナ・コジェナーと共演し、マーラー、ドヴォルザーク、ラヴェルの歌曲を演奏しました。マーラーのリュッケルト歌曲集は、メゾソプラノにとって重要なレパートリーのひとつですが、リート歌手としても高い評価を得るコジェナーの透明な美声と知的な解釈に注目が集まります。一方ドヴォルザークの《聖書の歌》は、マーラーと同様に、ピアノ伴奏版も存在します。比較的演奏機会の少ない作品ですが、コジェナーの故郷チェコの代表的歌曲集であり、自然なディクションが見事です。《シェヘラザード》は、彼女が得意中の得意とするツィクルス。その美しい声にまさに陶然とさせられます。
ラヴェルの《クープランの墓》は、第1世界大戦に従軍した作曲家が、パリへの帰還後、戦死した友人たちへの追悼曲として書いた作品です。本来全6曲のピアノ作品ですが、作曲者自身の手により、4曲が管弦楽化されています。シューベルトの交響曲第7番は、《未完成交響曲》としてあまりにも有名。この作品も、シューベルト特有の「死の影」を感じさせるものと言えます。またベリオの《夢の回帰》は、亡命したロストロポーヴィチのために書かれた作品(1977年)。ソ連の社会主義が全体主義化した後、ベリオがその理想=夢を託して書いた作品です。ソロ・チェロは、ベルリン・フィルのソロ・チェリスト、オラフ・マニンガーが担当しています。
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